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2015年4月9日
キューバ第2の都市サンティアゴ・デ・クーバ。
サルサというダンス音楽はラテン諸国の色々な要素が絶妙にミックスして作られていったようですが、サンティアゴのソンという音楽はサルサの発展においてとても大事な要素を持っており、素朴でトラディショナルな音楽ですがスピード感とアコースティック感がとても心地よい!
ハバナでは観光地でしか聴けなくなってしまいましたが、サンティアゴでは現在もソンを演奏するバンドがいくつかあり、お昼過ぎからライブをやっている事もあります。入場料は100円から、無料ということも!
ハバナや海外にいるキューバ人にサンティアゴやソンの話をすると「なんでそんなの聴くんだ」「なんでわざわざサンティアゴまで行くんだ」とほのかに田舎扱いする人も少なくないのですが、我々日本人からしてみたら生音で歌っていたり、人がより純粋だったりして何だか心を持っていかれるのだと思います。「ハバナの人が忘れた何かがまだある」なーんて日本人だから無責任につぶやいたりして。
私も今回久々に行きましたが、ラッキーな事に良いバンドのライブがたくさん聴けて、しっかり観光気分で聴き入ったり踊ったりしました。特にサンティアゴはおじいちゃんたちのダンスのリードが最高!キューバ音楽の基礎をサンティアゴで習ったらきっと楽しいだろうなと思います。
そしてこの方。
ギロ、マラカスなどのパーカッションの職人のカンポさん。
以前買ったものが割れ始めたので今回購入のためご自宅にお邪魔しました。彼の楽器はハバナはもちろん国外のミュージシャンにも人気で、みんなわざわざ買いに来るそうです。ひとつひとつ丁寧に作っている素晴らしい楽器です。
そしたらバイオリンが置いてあってちょっと弾いたらとっても喜んでくれて。
そして前日に観光客の団体さんが大量に買っていってしまってサイズが限られているから、となんとその場で新たに作り始めてくれました。その晩遅くまで作業してくれたようで、次の日街中のお土産屋さんにご本人自ら届けてくれて涙が出そうになりました。街中のお土産屋さんでも買えます、小さいマラカスとか可愛い!
ハバナも最高に楽しいけれど、もし時間があるならば是非とも訪れて欲しい街です。
日本女性で貸部屋をやっている方がいるのでご紹介出来ますよ。
そしてハバナ。
ハバナではなんと最近ワールドミュージックフェスというのが始まって、ヨーロッパやアフリカのアーティストとサルサを中心に2日間野外でかなり盛り上がっていました。あたしも出たいなっ!と思っちゃいました。
最後は人気歌手イサックがヒット曲を歌い続け、会場中大合唱でした。終わると夜中2時くらい。早めに出たけれどタクシーは捕まらず1時間くらい歩きましたけどね。
こちら有名なサルサクラブのCasa de la Musica。
このバンドはマイケル・ブランコといって、今年の夏に日本に来ます。
サルサより激しいTimba系のバンドで会場は若い男女で賑わっていました。キューバ人女性は商売目的で来ている場合が多いので、なんだか時々胸が痛くなりますが、人気サルサバンドが演奏するので私も何度か行きました。
このサルサクラブは夕方の部もあり、そちらは値段も違ったりしてキューバ人がほとんど。若いカップルや月に一度の贅沢で来たのであろう熟年夫婦とか結構いい雰囲気なんです。
日本のサルサクラブは基本は誰とでも踊る、というシステムになっていますが、キューバのサルサは元々プライベートで楽しむものなので、割合と誰とでも踊らないのです。商売の人を除いてね。それでも踊る時はパートナーに断りをいれちゃったりして、案外お茶目。
今回感動した演目。
チャチャチャ、マンボそしてサルサの歴史を音楽と踊りで表現したショーがありました。プロデューサーはアメリカ人!だそうで、ちょっとウェストサイドストーリー的な演出を感じる壮大なエンターテイメント。オーケストラもダンサーもレベルが高くて、しかも往年のスターの映像を使いながらキューバ人の心を鷲掴みにする内容。アメリカとの国交再開の影響も感じられるものでした。
これはきっと海外に持っていくに違いない、と話していましたが、どなたか、日本に連れてきてくれないかしら。。
私はそれほど激しく活動しなかったのですが、チャチャチャを世に広めたオルケスタ・アラゴンのラジオ収録に飛び入りしました。
バンドによって私の浮かび上がるフレーズが変わるのに自分で驚いたりしながら。
こちらは最近大活躍のバイオリニスト、ウィリアムのバンドに参加。ピアニストはブルーノートにも来たHalord Lopez Nussa。みんな若くて優秀でエネルギーがはみ出るくらい!キューバのバイオリニストの間で少し話題になり、若くて上手なプレーヤーが次々飛び入りました。
さすがキューバ。
そして私のハバナの楽しみの一つはやはりアフロキューバン。
サンテリアという宗教音楽も興味深く、大地を感じる大好きなダンサーに踊りを少し習ってきましたが、ルンバという男女が即興で踊る音楽が大好きで何度も行きました。
1年間滞在した頃は、同居人がとあるストイックで優秀なパーカッショニストのレッスンを受けていて、私も時々かり出されてクラーベというリズムをその先生のコンガに合わせて叩いたのですが、その緻密さたるや強力で一瞬の油断も出来ない。この経験は後の活動にとても影響したのではないかと思っています。
長く滞在していた2000年の頃に比べるとダンサーの感じが変わった気がして、全体的に動物感が減った印象を受けましたが(変な表現だな)あのタイトなリズムと大地をえぐるようなステップにはやはり心を動かされます。生きてゆく事と音楽をするという事の密接さを実感する。
その体から自然に出る女性の美しい動きにどんな男性も負けてしまうほどチャーミングで力強いダンサーと、今回かなり検討した日本男子”Genki”くんの楽しい映像があるので近々こちらにもアップしようと思います。
何度行っても新しい発見ばかりのキューバ。
私なりのキューバを倍楽しむコツは、何よりも、わかったつもりにならないこと。
トラディショナルに縛られないこと。
千円くらいだまされたらこのやろうって言って笑うこと。
日本の物差しで量らないこと。
言葉わからなかったら日本語でなんでも喋ってみること!
ユニークな社会主義の国。
日本人はかなり人気ですから、是非訪れてみて下さいね。
さて、この後は大好きなスペインへと続きます。